スタッフインタビュー|佐藤 完 プログラミングは美しいコード/プログラムを数多く読み、真似することで勉強した

佐藤 完
株式会社アイエステクノポート
ソリューション開発部
主任

ツールは、お客様に使っていただいて
拡張と改善を重ねていくのが健全な姿だと思う

- 簡単に経歴をご紹介ください。

佐藤 生まれは静岡県三島市で、大学は電気学科電子工学科の在籍でした。しかしコンピュータにはほとんど縁がなく、在学中は計算ばかりしていた記憶しか残っていません。微・積分や複素数演算、オイラーの公式といった内容です。コンピュータはプログラミングの授業を1つ取っていただけでした。

そして縁あって当社に入社したのですが、コンピュータの知識も業界知識もなかったので、入社して約1年間はひたすらRPGと業界知識を身につける勉強の毎日でした。1年経ったころから少しずつ手取り足取り教えてもらいながら仕事をしていくようになりました。

- 研修期間は、贅沢な毎日ですね。

佐藤 ほんとうにそうです。技術はソリューション開発部の先輩たちから、業界知識は営業の人たちに教えてもらいました。9年前(2012年入社)のことですが、そのときにじっくりと勉強できたことが今につながっていると痛感しています。

- IBM iについてはどのように学んだのですか。

佐藤 『EOL』をテキストにして、マンツーマンで教えてもらいました。RPGの学習としては古典的な方法ではないでしょうか。1冊目から順番に学習していき、すべての冊子をこなしました。

- IBM iの画面(5250画面)には驚いたのではないですか。

佐藤 5250画面を古臭いとする感想が一般的にあるようですが、私は逆にプロっぽいと思いました。素人を寄せ付けないようなイメージが、かえって学習意欲を高めるような感じがありました。わたしはPCもふつうに使いますが、5250画面はこれはこれで使いやすい、時間をかけて使い込まれてきた道具という気がします。

- 新人教育を終えて、最初に担当した大きな仕事は何ですか。

佐藤 いろいろなことを並行して担当させてもらいましたが、まとまった仕事としては「UT/400-C2P」の開発が最初です。CSVデータを利用してPDFファイルを出力するためのツールです。プログラミング知識が不要で、マウス操作でPDFファイルを作成でき、コマンド操作でCLプログラムなどにも組み込めるという非常に便利なツールなのですが、UT/400-iPDCの栄光の影に隠れてしまって、今一つ陽の目を見ないのが、思い入れのある担当者としては残念なところです(笑)。

ツールは、お客様に使っていただいて、その感想やご要望をもとに成長させていくのが健全な姿だと思っています。その意味で、UT/400-iPDCは典型的な成功例で、多くのお客様に使っていただいて、継続的に機能強化や改善を続けています。リリースから20年以上の拡張・改善ですから、多くのお客様に使っていただくことはほんとうに重要だと思います。UT/400-C2Pはリリースされてから日も浅く、お客様の数もこれからなので、まずは多くのお客様に使っていただきたいと思っています。開発担当の1人として、がんばりたいですね。

- RPGの勉強はどのようにしたのですか。

佐藤 ひたすらプログラミングして上司・先輩にレビューしてもらうのと、プログラミングに長けた人のコーディングをよく読むことを心がけてきました。

プログラミングに長けた人のプログラムは一目見ても美しいですね。人があとで読むことを想定しながら書いているというか、ポイントが整理されていて無駄なく書かれています。プログラミングはコードを書く人の個性・癖がどうしても出てしまいますから、自分の中に“美の基準”をもつことが必要だろうと感じています。そのためには、人が書いたプログラムをたくさん読み、美しいと思える部分を真似して盗むことが一番だと思っています。

- プログラミングの向き・不向きで言ったら、佐藤さんは向いているほうですか。 

佐藤 一般的なRPGのプログラミングは企業の業務に関わるものなので、それほど複雑・高度なことはないように思えます。何のためのプログラムか、どう使うか、何を出力すればよいかが理解されていれば、誰にでもできることという感覚がありますね。

- RPGのほかに修得したい言語や技術はありますか。

佐藤 IBM i上で多くのオープンソース系言語が利用できるので、仕事の幅を広げるためにも、それらを勉強していこうと思っています。今はIBMのサイト上にさまざまな技術情報があり、ネット上にいろいろな情報がありますので、目標を定め、無理のないスケジュールを組めば、こなしていけると考えています。

- 佐藤さんから見て、アイエステクノポートはどういう会社ですか。

佐藤 IBM iの専門家集団ですね。その印象は入社以来変わりません。自由な社風ですし、IBM i・RPGを突き詰めたい、マニアックに取り組みたいという人にはおススメの会社です。私自身、物事に打ち込んで取り組むのが向いている性格だからこそ、居心地よく仕事ができているのだと感じています。

- プライベートについてもお話ください。

佐藤 今年6月に女児が生まれて父親になりました。先日家内が美容院に行くというので一人で面倒を見たのですが、突然泣き出したら何をしても泣き止まず、もうてんやわんやの大混乱でした。たったそれだけの体験ですが、家内の日常が思いやられました。お疲れさま、と頭を下げたい感じですね。

- 趣味はありますか。

佐藤 学生時代はサッカー、そしてフットサルをやっていました。今は麻雀です。コロナになってから卓を囲むことはなくなったのですが、以前は友人たちと月1回ほどのペースで楽しんでいました。テレビの麻雀番組(Mリーグ)を見るのも好きで、暇があると見ています。好きな雀士は園田賢プロ。「魔法使い」と呼ばれている人で、全局参加するというポジティブな姿勢や、はるか先を読んで遠いところから打つという雀風が気に入っています。私自身も全局参加し、どちらかというと役を狙うタイプです。麻雀は1局として同じ配牌、同じ自摸牌はないので、状況に応じて即座に判断し牌を打つことが必要です。その冷静さとスピードは仕事にも通じることだと感じています。

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