[コラム]CGU同等機能製品「i-CGU」 ~外字を今後も快適に使い続けるための強力なツール

若梅 秀美

株式会社アイエステクノポート
ソリューション営業部

 

IBM i市場において、ユーザー定義文字(外字)の利用は徐々に減っているものの、まだまだ現役で使っているお客様は少なくありません。そんな中で発表された「ADTS一部機能サポート終了」の報により、“IBM i 7.6以降では外字が使用できない”という誤った認識をもつお客様が少なからずおられます。

本コラムでは、ADTS(Application Development ToolSet)の中でも文字作成ユーティリティー(CGU)のサポート終了によって何が起こるのか、そして弊社のCGU同等製品「i-CGU」では何ができるのかをご紹介します。

 

ADTS一部機能のサポート終了

日本IBMは2024年5月に、「IBM Rational Development Studio for i Application Development Toolset」(以下、ADTS)の一部機能が2025年4月30日をもってサポート終了になる、と発表しました。その発表記事の掲載は一度だけではなく、2025年1月にも補足記事が発表され、さらにイグアスの「i Worldサイト」やi Magazineサイトでも解説記事が掲載されています。

文字作成ユーティリティー(CGU)とは、標準的な文字セットに含まれない外字(規格外の漢字)をユーザー自身が作成・登録するためのユーティリティーを指しています。外字を使用しない、あるいは、すでに登録されている文字を使用する場合はCGUは不要で、IBM i 7.6以降のCGUの機能廃止による影響はありません。しかし、業務上どうしても外字の新規登録や編集が必要になるという場合は影響を受けます。

CGUのサポート終了とは、つまり、IBM i 7.6上でCGUを用いた外字の新規登録や編集、作成済みの文字の編集や削除ができなくなることを意味しています。CCSIDの移行が難しい、あるいは外字の登録や編集が今後も必要なIBM iユーザーにとっては、CGUの廃止は業務上支障をきたす可能性があるのです。

 

CGUを拡張した機能性と利便性

そこで弊社が開発し、2025年5月に販売を開始したのがCGUの代替製品「i-CGU」です。

図表1 i-CGU メニュー画面
図表1 i-CGU メニュー画面

 

画面を見ていただくとわかるように、i-CGUはCGUによく似たメニュー画面です。しかし実際に使ってみると、その機能性と利便性は大幅に向上しています。

たとえば、外字の編集処理機能では、登録されている外字を一覧で表示できます(*1)。従来のCGUでは、個々のデータを表示しないと登録文字を確認できなかったので、大幅な利便性の向上と言えます。

*1 登録した外字データを一覧表示させるには、フォントデータをクライアントPCに取り込んでおく必要があります。

図表2 外字の編集処理機能ページ
図表2 外字の編集処理機能ページ

 

また、登録済み外字の一覧表示だけでなく、編集処理を行う画面でも同様の機能性の向上が図られています。

24×24のイメージ編集画面では、修正の前後を横並びで比較しながら編集可能で、32×32のイメージ編集画面では、1行単位のスクロール表示が可能になりました。これにより文字の編集中に、登録されている文字の確認や比較が行えます。

図表3 24×24イメージ編集画面
図表3 24×24イメージ編集画面

図表4 32×32イメージ編集画面
図表4 32×32イメージ編集画面

 

i-CGUではこのほか、システム内の外字データを直接編集するのではなく、製品内のワークスペースにデータをインポートする機能が搭載されています。これによりデータの安全性を確保できます。また印刷機能では、CGUの範囲指定のみではなく、作成した文字の一括印刷や個別指定が可能になっています。

i-CGUは、当社の100%自社開発製品ですので、サポート体制も万全です。

 

CSID1399への移行検討にも有効

i-CGUは、CGUの機能を大幅に拡張した外字管理製品です。そして機能拡張だけではなく、CGUにはなかった新しい機能も追加しています。その1つが、「拡張漢字照会」と「拡張非漢字照会」の2つの機能です。

図表5 拡張漢字照会機能
図表5 拡張漢字照会機能

図表6 拡張非漢字照会機能
図表6 拡張非漢字照会機能

 

「拡張漢字照会」と「拡張非漢字照会」は、CCSID1399で使用可能になった「新拡張漢字」と「新拡張非漢字」をそれぞれ一覧表示できる機能です。漢字については検索が可能で、非漢字は検索に加えて何に関連する文字なのかをカテゴリー分けして閲覧できます。また、文字のコピー&ペーストも可能です。

ユースケースとしては、新しい顧客名をデータとして登録する際、顧客名の漢字を外字として新規登録する必要があるのか、CCSID1399でサポート済みの漢字を使えるのかを、照会機能を使って調べるというケースが考えられます(*2)。これにより、外字登録の手間を省いたり、無駄な外字の登録を回避できます。(有)や①などよく使われる文字はCCSID1399でサポートされているので、照会機能を使うことによって効率的な運用管理が行えます。

CCSID1399では、サポートする文字数が大幅に増えました。具体的には、漢字が6427字、非漢字は2204字増えています。i-CGUの照会機能を使うと、登録しようとしている文字がCCSID1399でサポートされているのか否かを簡単に確認できるので、i-CGUはCCSID1399への移行検討時の有効なツールと言うことができます。

*2 CCSID1399以外のCCSIDで「拡張漢字照会」と「拡張非漢字照会機能」を使用すると、文字コードの違いにより文字は正常に表示されません。

 

今後の外字使用のあり方

i-CGUを必要とするのは、今後も外字の新規追加や既存文字の編集、削除が必要なお客様で、外字を使用するすべてのお客様ではありません。CCSID1399という新しい強力な文字環境も登場し、外字を新規に作成するケースは徐々に減っていくのは確実です。

しかしながら、外字のメンテナンスや編集は、難しい漢字や特殊記号を多用する日本語環境や、企業により個々別々の帳票をやり取りする日本の商慣行を考えると、今後も残り続けていくのも確実と言えます。

そのような時、i-CGUはIBM i環境で多様な文字を扱う時の、強力な支援ツールです。また、利用中のCCSIDをCCSID1399へ移行する際の比較検討のツールとしても有効です。i-CGUの導入を、ぜひご検討ください。

⋆本コラムは、iWorldに寄稿した記事を改稿したものです。

[iS Technoport]

 

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