Power10ファミリーが出そろいました ~スケールアウト6機種とミッドレンジ1種を日本IBMが発表

Power10ファミリーの全製品
Power10ファミリーの全製品

IBMはこのほど、Power10のスケールアウト・モデル6機種とミッドレンジ・モデル1機種を発表しました。これで、昨年9月発表のPower E1080を含めて、エントリーからハイエンドまでPower10ファミリーのすべてのラインナップが出そろったことになります。

スケールアウト・モデルは、S1014、S1022s、S1022、L1022、S1024、L1024の6機種、ミッドレンジ・モデルはS1050の1機種です。S1014がエントリーモデル、LのつくL1022とL1024はLinuxベースのマシンで、IBM iとAIXは最大コア数の25%まで利用できる仕様となっています。

また機械グループとしては、S1014の4コアが「P05」、S1014 8コアとS1022s、S1022(24コア)、L1022(24コア)が「P10」、S1022とL1022の36コア以上とS1050が「P30」です。

今回発表された7機種は、Power10プロセッサをベースにしたサーバーで、Power10プロセッサの高速性や大容量データを扱える機能、先進的なセキュリティ機能を装備したシステムになっています。

特徴を示すキーワードは、高速性、大容量データへの対応(大容量メモリとディスクサイズ)、インコアのAI推論、高度な暗号化などですが、ハイライトとしてはNVMeがストレージの標準となったことが挙げられます。NVMeはHDDやSSDと比べて高速で、故障が少ないとされているストレージデバイスです。

またOSおよび基盤ソフトウェアで、IBM i・AIX・Linuxのほかに、Red Hat OpenShiftとPowerVMに対応したことも大きな特徴です。Red Hat OpenShiftはIBMがAI・ハイブリッドクラウド戦略の中核に据えているコンテナ・プラットフォームで、OpenShiftが稼働しているシステムであれば、オンプレミスでもクラウドでもどこででもソフトウェアを稼働させることが可能です。

このほか、今回より全機種にメータリング機能が搭載され、サブスクリプションが可能になりました。1~5年の間で期間を選択できます。

Power10ファミリーのエントリーモデルであるS1014のCPW値は、最小の4コアでも10万6300 CPWあります。1コアでも2万6000 CPW以上です。今後は、この“あり余るほど潤沢なパワー”をどのように活用するか、それが大きなテーマになりそうです。


[iS Technoport]

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