日本のIBM i環境で、仮想シリアル番号の利用が可能になりました。ソフトウェアのハードウェア間移動が便利になります。

日本のIBM i環境で、仮想シリアル番号の利用が可能になりました。IBMが1月10日に発表しました。

仮想シリアル番号とは、論理パーティションごとに仮想的に割り当てられるシリアル番号のことで、論理パーティション上のソフトウェアを別のハードウェアへ移動して利用する場合に便利な仕組みとなります。

シリアル番号は従来、1台の物理的なハードウェアに割り当てられてきました。そしてその上で稼働するソフトウェア(ツール、パッケージ)もそのシリアル番号に紐づけられて管理されてきました。

このソフトウェアの管理方法は、ハードウェア上に1つのソフトウェア空間である場合は非常に便利で効率的な管理方法でした。

ところが、ハードウェア上で複数の論理区画(LPAR)が可能になると、1つの論理区画上のソフトウェアを別のハードウェアの区画へ移動する時に、移動先にソフトウェアに紐づくハードウェア・シリアル番号がないために稼働できないという不都合が起こるようになりました。

今回の仮想シリアル番号は、この問題を解決するもので、論理パーティションごとにシリアル番号を付与し、ソフトウェアとその仮想シリアル番号を一緒に移動することにより、別のハードウェア環境で稼働させることができるようになります。

仮想シリアル番号は、IBMへの申請により取得できます。ソフトウェアの移動は、移行元・移行先のPowerハードウェアがHMCの管理対象である必要があります。

今回の仮想シリアル番号は、ソフトウェアのさらなる自由な使い方の第一歩と言えそうです。


[iS Technoport]

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